2010年12月15日水曜日

タイの自動車工場 期間従業員の時給は40バーツ(約110円)。

 私は、自動車メーカーの(小口)株主であり、日本国内における賃金労働者です。
 ついでに、タイ国内企業の株主でもあります。

 タイに行くと思います。日本並みに日本車が多いと。
 それもそのはずで、トヨタ、日産、ホンダ、三菱、いすゞ、スズキと日本の自動車メーカーで、現地に大型工場を構えている企業が多いんです。

 そんな中、この記事は衝撃的です。
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010112501000511.html
 現地従業員約5千人が働く日産自動車の完成車組立工場。先進国の工場では当たり前の溶接、塗装用ロボットやエアコンはない。幹部が「30年前の日本の光景」と苦笑いするローテク工場だ。
 期間従業員の時給は40バーツ(約110円)。

 三菱自動車は12年に発売する小型車をタイで生産する。日本に逆輸入する見通しで国内拠点への影響は不可避だ。(日産自動車は既に実施済み)

 私は、日本における期間従業員の時給はあまり詳しくないです。
 ただし、派遣業等の時給を考えると、日本では時給2500円程度が相場と思います。
 (2500円の中から、人材派遣会社がマージンその他を取るので、時給2500円の給料をもらって働けるという意味ではありません)

 これは、勝負になりません。
 日本は品質で勝負といっても、時給110円の人員が人海戦術で検査工程を担当すれば、品質もそれほどひどくはならないでしょう。
 日本の企業の景気が良くなるのはいいことですが、日本国内の製造業の空洞化は避けて通れないのかもしれません。
 賃金労働者としては深刻な話です。


 補足で思い出しました。
 以前、タイに行ったときに、目的地までタクシーで移動して、運転手が誠実そうだったので、
「3時間後に我々は今日乗せてもらったホテルに戻るので、よかったら迎えに来てくれないか」
 というオファーをしたところ、
「オーケー」
 という返事をもらいました。

 約束どおり運転手は迎えに来てくれたのですが、話を聞くとまったく移動せずにその場に待機して我々の帰りを待っていたのだそうです。
 運転手いわく、「ここから移動しても客が乗るとは限らない、それよりもここにいて確実に乗る客を待ったほうがいい」
 とのことでした。

 日本と違い、タイでは ”  人件費 < ガソリン消費代金  ”  という構図が成り立つようです。


 

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